長引く咳・咳が治らない
長引く咳・咳が治らない

「2週間以上咳が止まらない」「風邪をひいた後も咳だけが続く」
長引く咳、治らない咳は呼吸器専門医として特に力を入れて診療を行っています。
溝の口・高津区エリアで長引く咳や咳が治らなくてお困りの患者さんへ。
このような症状でお困りではないでしょうか?
こうした症状でお困りの患者さんが、呼吸器内科にはたくさん受診されます。
「咳が治りません」といっても、数日前から始まったのか、数ヶ月続いているものかによって、考えるべき病気はまったく異なります。
また、新型コロナウイルス感染症の流行以降、職場や学校など社会生活の場において、咳に対する周囲の目がこれまで以上に厳しくなったと感じている方も多いです。咳が続くことで人との接触を避けるようになり、日常生活そのものに支障をきたしているケースも少なくありません。
「これくらいの咳で受診するのは大げさかな」と思わず、まずは一度ご相談ください。長引く咳には、早期に診断・治療を行うことで改善できる病気が隠れていることがあります。
咳を引き起こす最大の原因は「肺・気管支」ですが、それだけではありません。
大きく分けると、以下の3つの領域が関係します。
肺炎など肺に炎症が起きてその刺激が気管支に伝わる場合と、気管支そのものが過敏になったり狭くなることで咳が出る場合があります。気管支喘息・咳喘息・COPDなどが代表的です。
鼻や副鼻腔からの分泌物が喉の奥へ流れ込む「後鼻漏」や、喉の慢性的な炎症・違和感が咳の原因になることがあります。
「のどがイガイガして咳払いが止まらない」という訴えは、鼻と喉を疑います。
胃酸が食道へ逆流する逆流性食道炎は、慢性咳嗽の原因として見落とされやすいです。
「胸焼けはないのに咳だけ続く」という方もいます。
長引く咳の診療を普段していると、これらの複数の原因が重なり合って咳が出ているケースがしばしばあります。
たとえば喘息に後鼻漏が合併していたり、COPDに逆流性食道炎が加わっていたりすると、一つの治療だけでは咳が改善しません。
咳の原因をひとつに絞り込まず、総合的に評価することが長引く咳の治療には重要です。
咳が続いている期間により「どの病気を最初に疑うか」を考えます。3つに分類されます。
最も多い原因はかぜ(上気道炎)です。多くの場合は自然に改善します。
ただし、悪化傾向のときは肺炎を疑います。「ただの風邪」と思っていても、症状の経過や程度によっては早めの受診・検査が必要です。
患者さんは「もう少し様子をみよう」と思いながら時間が経ってしまうことも多いですが、2週間が風邪以外の咳の原因を考える受診の一つの目安です。
感染後に気道の炎症が残って咳が長引く感染後咳嗽が代表的ですが、ゆっくりと良くなる傾向があります。
良くならないときに、咳喘息・気管支喘息・アトピー咳嗽といった呼吸器疾患も視野に入れて考える必要があります。
「風邪のあとの咳が長引いている」と思っているうちに、実は別の病気だったというケースがおおいです。
この段階まで咳が続いている場合、ただの風邪のあとの咳ではなく何らかの病気がないか詳しく調べるべきです。
遷延性咳嗽の原因に加えて、逆流性食道炎、COPDなどが多いですが、重大な病気として肺結核・非結核性抗酸菌症、間質性肺炎、肺癌など、見逃してはならない疾患が複数あります。
同じ「咳が止まらない」でも、8週間を超えている場合は、必ず一度呼吸器専門医を受診されることをお勧めします。
長引く咳の主な原因です。夜間・早朝に悪化しやすく、冷気や運動・タバコの煙で誘発されやすい特徴があります。咳喘息は喘鳴(ゼーゼー)がなく咳だけが症状のため、喘息と気づかれないまま長期間経過することがあります。
アレルギー体質のある方に多く、咳喘息と非常によく似た病気です。咳喘息との違いは吸入ステロイドが効きにくく、抗ヒスタミン薬が有効なことが多いことです。「咳喘息・気管支喘息の吸入薬をしているのになかなか良くならない」という場合に考慮します。
風邪などのウイルス感染後に気道が敏感になっているため、咳が数週間続く状態です。特別な治療なく自然軽快することが多いですが、長引く場合は咳喘息の合併を強く疑います。
長年の喫煙歴がある方に多く、慢性的な咳・痰・息切れが続きます。喘息と症状が似ているため、呼吸機能検査による鑑別が重要です。
慢性的な鼻炎・副鼻腔炎からの分泌物が喉へ流れ込むことで咳が出ます。まず鼻炎の治療を行います。難治性であれば、耳鼻科との連携が必要です。
胃酸の逆流による咳が出ます。食後や横になると咳が出やすくなります。胸焼けを自覚しないケースもあり、咳の原因として見逃されやすい疾患です。
頻度は上記より低いものの、早期診断が本人・周囲の方にとって重要な疾患があります。
咳・痰だけでなく、全身倦怠感・食欲低下・体重減少を伴う場合は要注意です。早期発見が治療方針に直結するため、胸部X線で異常が疑われれば連携医療機関でのCT検査を行い、必要に応じて総合病院へ紹介します。
数週間〜数ヶ月にわたる咳・痰・微熱・寝汗・体重減少が特徴です。空気感染で周囲に広がるリスクがあります。「結核を見逃さない」ことは呼吸器診療の前提です。疑わしければ採血・喀痰検査を行い、結核病院などの総合病院に紹介します。
感染症ではない肺炎です。徐々に肺が固くなることで肺活量が落ちます。痰が絡まない空咳が特徴です。原因検査のために総合病院に紹介します。
このページをお読みの方は、咳について何かしら不安を抱えていらっしゃることと思います。「職場や学校で咳をするのは肩身が狭い」「もしかして重い病気では」「薬を飲んでいるのになぜ良くならないのか」——心配の内容は患者さんによってさまざまです。
私は診察において、症状を改善することはもちろんですが、患者さんが「なぜこの治療が必要なのか」を納得したうえで治療に取り組めることを同じくらい大切にしています。
これまでの臨床経験から感じていることがあります。病状や治療の意味をきちんと理解していただいた患者さんは、喘息の吸入薬を長く続けられるようになります。なかなか踏み出せなかった禁煙に向き合えるようになる方もいます。「病状と治療に対する納得」が、治療の継続と生活の変化につながります。
一人でも多くの咳で困っている患者さんを診察できたらと思い、交通至便な溝の口駅前で開業しました。溝の口・高津区エリアに限らず、東急田園都市線(高津・二子新地・梶が谷・宮崎台など)やJR南武線沿線の方なども、ぜひ一度ご相談ください。
呼吸器内科が専門です。
長引く咳の原因の大部分は呼吸器内科が担う疾患です。気管支喘息・咳喘息に対する吸入薬や抗アレルギー薬が治療の中心になります。
改善しない場合は、後鼻漏(耳鼻科)や逆流性食道炎(消化器)など呼吸器以外の原因を考えます。
気管支喘息と咳喘息が最も多いです。
その他にアトピー咳嗽、後鼻漏、逆流性食道炎なども原因になります。高齢の方・吸入薬で改善しない方・8週間以上続く咳には、連携医療機関でのCT検査をお勧めします。
咳喘息が第一に考えられます。
感染後咳嗽であれば経過中に発熱や鼻水があることが多く、後鼻漏であれば鼻症状を伴います。
熱・鼻水なしで咳だけが続く場合は、咳喘息・気管支喘息の吸入薬が積極的に考慮されます。一度詳しく調べることをお勧めします。
まず気管支喘息、咳喘息が疑われます。
夜間・早朝は副交感神経優位となり気道が狭くなりやすいためです。睡眠時無呼吸症候群では夜間のいびきで喉に違和感が生じ咳につながることがあります。逆流性食道炎も横になると悪化しやすく、咳が出るタイミングは診断に重要ですので受診の際にぜひ教えてください。
感染後咳嗽か感染による咳喘息・気管支喘息の悪化が疑われます。
この2つの鑑別は専門医でも一度の診察で難しいことがあります。3週間を待たず早めに受診いただくことが早期診断・早期治療につながります。
執筆・監修
溝の口駅前内科・呼吸器内科 院長 高野賢治
(日本内科学会認定総合内科専門医・日本呼吸器学会認定呼吸器専門医・日本アレルギー学会認定アレルギー専門医)
参考文献
日本アレルギー学会『喘息予防・管理ガイドライン2024』
日本呼吸器学会『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン第2版2025』
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