胸が痛い
胸が痛い

「突然始まった」「今まで経験したことのない」胸痛は、早めに医療機関を受診してください。
溝の口・高津区で胸の痛みや違和感でお困りの患者さんへ。
このような症状でお困りではないでしょうか?
「心臓がぎゅっと掴まれるように痛い」「じっとしていれば大丈夫だが、深呼吸や咳をすると胸が痛い」「体を動かした時だけ痛む」——胸の痛みの訴えは、患者さんによってさまざまです。
胸が痛いと聞くと、心臓の病気など命に関わるものではないかと心配される方がほとんどです。
「胸が痛い」といっても、痛みの強さ・部位・持続時間・どのような状況で悪化するかは人によって異なります。
診察では、まず心電図やレントゲンで緊急性の高い病気の可能性を考えたうえで、患者さんのお話をじっくり伺い、痛みの性状からある程度原因を絞り込んだうえで、必要な検査を組み合わせながら診断を進めていきます。
胸の痛みの原因は、大きく4つの領域に分けられます。
これらはいずれも「胸が痛い」という同じ症状として現れますが、原因によって治療はまったく異なります。
一番注意が必要なのは、循環器や呼吸器に由来する胸痛の中には、命に関わるものが含まれている点です。特に循環器疾患の狭心症や心筋梗塞、大動脈解離、肺血栓塞栓症などは、早期診断が極めて重要です。
一方、筋骨格系や消化器由来の胸痛は経過観察が可能なものも多いです。
重要なのは「胸の痛みを自分で判断しない」ことです。胸痛は強さだけで危険度を測れません。心筋梗塞でも痛みがほとんど無い時がある一方、強い痛みでも筋骨格系が原因で問題ないこともあります。
胸に痛みや違和感があるときは、我慢せずに医療機関を受診してください。
「命に関わる重篤な病気」と「頻度の高い病気」の両方を念頭に置きながら、どちらに該当するかを丁寧に絞り込んでいきます。
最初に考えなければならないのは、見逃してはならない重篤な疾患です。
次のような特徴があるときは、心臓や大血管の異常を最優先で疑います。
「胸がぎゅっと締め付けられる」「じっとしていても胸が苦しい」「動悸がする」「これまでに経験したことのない種類の痛み」——こうした訴えがあれば、まずは心電図、ほかにレントゲンなど心臓の異常を調べる検査を速やかに行います。
これらの病気が疑われたら、直ちに救急病院へ紹介します。
循環器の病気があまり疑われなければ、次に「呼吸に伴って痛みが変わるかどうか」を確認します。
咳をすると痛みが増す、深呼吸をすると胸が痛くなる——こうした場合には以下のような呼吸器の病気を考えます。
まずはレントゲンを行い、肺炎・胸膜炎が疑われたら採血を提出のうえ抗菌薬等を考えます。肋骨疲労骨折は咳を抑える治療と疼痛緩和を行います。
「じっとしていれば痛くないが、体をひねったり大きく動かしたりすると痛む」場合は、筋肉・肋骨・肋間神経などの筋骨格系が原因である可能性が高いです。整形外科が専門になります。
「食事のあとに胸やけのような違和感がある」「横になると症状が出やすい」といった訴えがある場合は逆流性食道炎などの消化器疾患が疑われます。必要に応じて、専門の医療機関での上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)をご案内します。
内科からはやや異なる領域ですが、帯状疱疹でも胸痛が起こります。
注意が必要なのは、皮膚症状(水ぶくれ・発疹)が出るよりも先に胸の痛みだけが現れるケースがある点です。「原因不明の胸痛」として見過ごされ、あとになって皮膚症状がでることがあるため、意識して確認しています。
内科的に必要な検査をひととおり行っても原因が特定できない場合、心因性胸痛が診断の候補に挙がることがあります。
ただし、これはあくまで「必要な検査をすべて行い、内科的な病気が否定された」ことが大前提です。「異常なし」の結論を急がず、過不足のない検査を行うことが大切です。
「胸が締め付けられるような痛みが数分以上続く」場合は、心筋梗塞や大動脈解離など緊急性の高い病気を疑う必要があります。我慢せず、救急車を呼ぶことを含めて迷わず対応してください。
咳をすると胸が痛む、深呼吸をすると痛みが増す——こうした症状がある場合は、肺炎・気胸・胸膜炎など呼吸器疾患が原因である可能性があります。当院では呼吸器専門医として、こうした胸痛の診断・治療を行います。
なお、胸腔内に水(胸水)や空気(気胸)が貯留している状態では処置や入院が必要となるケースがあります。その際は連携している基幹病院へ速やかにご紹介します。
体を動かすと痛む場合は整形外科、胸やけに近い違和感があれば消化器内科が受診の候補となりますが、患者さん自身がどの科を受診すべきか判断するのは容易ではありません。
「どこに行けばいいか分からない」と感じたときこそ、まずは内科・かかりつけ医にご相談ください。胸痛の原因を総合的に診察したうえで、必要であれば適切な専門科へご案内します。
初めての胸痛・いつもと違う胸痛の時には受診が望ましいので医療機関の受診を先送りしないようにしてください。
胸痛の原因は様々で命に関わるものから、重篤ではないものまで様々です。私は日本呼吸器学会認定呼吸器専門医ですが、日本内科学会認定総合内科専門医でもありますから、両方の側面から胸痛の原因を考えています。
仕事、家庭や学校でストレスを抱えている現役世代の方も、様々な合併症を抱えている御高齢の方も、溝の口・高津区・宮前区など田園都市線・南武線沿線で胸痛にお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
次のような場合は迷わず救急車を呼んでください。
これらは心筋梗塞・大動脈解離など一刻を争う病気のサインである可能性があります。早急に心電図・レントゲンの確認が必要です。
呼吸器疾患が原因として考えられます。
呼吸に連動して胸痛が悪化する場合、肺炎・胸膜炎・気胸・咳による肋骨疲労骨折などが考えられます。
聴診・レントゲン・SpO₂測定で鑑別できることが多いため、症状が続く場合は呼吸器内科を受診してください。
体を動かしたときだけ痛む場合など、筋骨格系が原因で緊急性が低いケースもあります。
ただし自己判断も難しく、悪化するリスクもあります。「様子を見ていいか」の判断自体をまず医療機関で行ってもらうことをお勧めします。
あります。「ピリピリとした」胸の痛み・違和感が重要です。
帯状疱疹は皮膚症状(赤み・水ぶくれ)が出る前に、胸の痛みだけが先行するケースがあります。
「原因不明の胸痛」として見過ごされることがあるため、特徴的な痛みがある場合はぜひお伝えください。
執筆・監修
溝の口駅前内科・呼吸器内科 院長 高野賢治
(日本内科学会認定総合内科専門医・日本呼吸器学会認定呼吸器専門医・日本アレルギー学会認定アレルギー専門医)
参考文献
日本循環器学会「急性冠症候群ガイドライン(2018年改訂版)」
日本呼吸器学会「成人肺炎診療ガイドライン2024」
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