アレルギー検査
アレルギー検査
このような症状でお困りではないでしょうか?
アレルギーは全身にさまざまな症状を起こしますが、原因物質(アレルゲン)を特定できれば、それを取り除くことでアレルギー反応を抑えることができます。
しかし、アレルゲンを特定することは、実は簡単ではありません。
近年、アレルギーの原因を採血で一気に調べる検査が注目を集めています。
本ページでは、アレルギー検査の種類とそれぞれのメリット・注意点について解説していきます。
アレルギーは、異物に対する免疫の過剰な反応によって引き起こされる病気の総称です。
アレルギーの原因物質であるアレルゲンには、花粉のような季節性のものもあれば、ダニ・ハウスダスト・カビなど通年性のものもあります。また、食物が原因になることもあります。
さらに、一つのアレルゲンが別のアレルゲンとも反応してしまう「交差抗原性」という現象もあります。
例えば、ラテックスアレルギーがある方は、バナナ・アボカド・キウイ・栗など、特定の果物にもアレルギー反応を示すことがあります。
また、ネコやイヌなど室内で飼育する動物自体が、ダニの温床になっていることもあります。
そうなると、症状の原因がペットによるものなのか、ダニによるものなのか、断定が難しくなります。
このように原因が複雑に絡み合うため、実際の診療でアレルゲンを一つに断定することは簡単ではありません。だからこそ、患者さんのお話を丁寧に伺うことと、検査結果を照らし合わせることの両方が欠かせません。
採血によって、体の中にアレルギー反応を引き起こす抗体「IgE」が存在するかどうかを調べることができます。
一つひとつのアレルゲンを個別に調べる「シングルアレルギー検査」が基本ですが、現在は一度に数十項目のアレルゲンをまとめて調べる検査(View39など)もあります。
さらに近年は、少量の血液で数十分のうちに結果がわかる検査(ドロップスクリーンなど)も注目を集めています。
まずは、アレルギーの症状を伺います。咳・鼻水・目のかゆみ・アトピー・じんま疹などの症状の有無を確認します。
呼吸器専門医として診療を行っておりますので、吸入によって曝露される抗原が原因なのか、それ以外の原因も疑うべきかを考えます。
吸入性の抗原が主に疑われる場合は、シングルアレルギー検査を行うことが多いです。
抗原の特定が難しい場合や、複数のアレルゲンが広く関与していると考えられる場合には、View39などで一度にまとめて検査を行うことがあります。
ドロップスクリーン検査は患者さんの負担が少なく、その場で結果が出ることは、とても有用な検査だと考えています。
しかし、アレルギー検査は、検査結果そのものだけでなく、白血球の中の好酸球の割合や数、総IgE値などと組み合わせて総合的に判断する必要があります。
そのため当院では、結果がすぐに出ることよりも、複数の検査結果を組み合わせて、実際にアレルゲンが体内でアレルギー反応を起こし、症状に影響を与えているかどうかを丁寧に見極めることを大切にしています。
患者さんの中には、アレルギー検査の結果が陽性だと聞くと非常にナーバスになり、食物系で陽性となった食品を必要以上に避けてしまう方がいらっしゃいます。
もちろん、アレルゲンを摂取して明らかに症状が出るのであれば、回避すべきです。
しかし、アレルギー検査の問題点は偽陽性が多いことです。
検査結果が陽性というだけで食物の摂取を回避してしまうと、患者さんのその後の食生活に大きな不都合をもたらす可能性があります。
陽性であっても摂取して良いかどうかは、アレルギー診療に精通した医師のもとで判断することが望ましいです。
アレルギー検査はとても便利な検査である一方、陽性となった項目の解釈には慎重になる必要があります。
検査を出しただけでは、陽性であった項目が本当にアレルゲンとして体に支障をきたしているのか、それとも採血上は陽性でも体の中で悪さをしていないのかは、判断できません。
実際、提出した項目の大部分が陽性であっても、これまで普通に食べたり接したりしてきたものばかりだった、という方もいらっしゃいます。
検査結果の解釈と、全身のアレルギーの病態を総合的に判断することが大切です。
検査を出すだけでなく、その結果の解釈を相談でき、これまでのアレルギー症状や病歴もしっかりと伺ってくれる医師に相談することをお勧めします。
全身にアレルギーを疑う症状がある場合に適応があります。
気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、じんま疹、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーなどの症状がある場合には、検査が有用です。
保険診療で一度に検査できる項目数と、検査結果の使い方が異なります。
シングルアレルギー検査は、一度に検査できる項目数がView39より少なくなりますが、患者さんごとに疑わしいアレルゲンを個別に選んで細かく検査を組み立てられることや、経過を追って数値の変化を確認しやすいことがメリットです。View39は一度に39項目をまとめて調べられるため、原因の見当がつきにくい場合のスクリーニングに向いています。
申し訳ございませんが、当院では現在導入しておりません(2026年時点)。
ドロップスクリーンは指先からの少量の採血で行うため、好酸球数や総IgE値までは同時に調べることができません。当院では、これらの数値も含めて総合的にアレルギーの病状を評価することを大切にしているため、結果が出るまでに数日かかる通常の血液検査(シングルアレルギー検査やView39など)をご案内しています。
これまでの摂取歴と照らし合わせながら、医師と相談して判断することが望ましいです。
摂取すると症状が出ることが疑われて検査を行い、実際に陽性であった場合は、その食品を避けるべきです。一方で、これまで摂取しても症状が出た心当たりがないにもかかわらず検査だけ陽性という場合には、自己判断で除去せず、医師と相談のうえで摂取を続けるかどうかを決めることをお勧めします。
執筆・監修
溝の口駅前内科・呼吸器内科 院長 高野賢治
(日本内科学会認定総合内科専門医・日本呼吸器学会認定呼吸器専門医・日本アレルギー学会認定アレルギー専門医)
参考文献
日本アレルギー学会 アレルギー総合ガイドライン2022
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