痰に血がまじる・血痰
痰に血がまじる・血痰
溝の口・高津区エリアの方で、このような症状でお困りではないでしょうか。
痰が出ること自体は、日常生活の中でもよくある症状です。
しかし、そこに血が混じっていると、ただの痰とは違って強い不安を感じる患者さんがとても多くいらっしゃいます。
この記事では、痰に血が混じったとき(血痰)に考えられる原因や、受診の目安について詳しく説明します
痰に血が混じっているのを見ると、多くの方がまず「肺や気管支など、気道に病気があるのではないか」と考えます。
実際にそのケースもありますが、血痰ではなく、耳鼻科・歯科・消化器内科の領域が原因で血痰を自覚することもよくあります。
咳と一緒に、下気道(気管・気管支・肺)から出てくるもの。呼吸器内科で診療をおこなっていきます。
鼻をかんだ後や、就寝中に喉へ流れ込んだ血が痰に混じって見えるもの。
耳鼻科でファイバースコープによる診察を受けることが有用です
歯磨き後や起床時に多く見られる、粘り気のある少量の血。
歯槽膿漏など歯肉出血の原因がないか、歯科の受診で確認してもらいます
嘔吐を繰り返して食道から出血したり、胃潰瘍のある方が嘔吐した際に、気管に垂れ込んだ吐血が痰に混じって出てくることがあります。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で確認を依頼することがあります
血痰を見ただけで、何の病気かを判断することは難しいです。
ですが、「量」と「色」から、ある程度緊急度を整理することができます。
慢性的な炎症性疾患であることが多いです。
緊急で受診する必要は必ずしもありませんが、一度診察を受けるのが望ましいです。
鮮やかな赤い血は今まさに出血していることを示しますが、赤黒い血は比較的時間が経った出血であることを示唆します。
出血が止血する方に向かっているか、出血の量が少なく時間が経ったものである可能性が考えられます。
今まさに出血していることを示唆する状態です。
緊急性が高く、救急受診を検討すべきレベルです。緊急的な検査(造影CT検査など)や厳重な経過観察が必要になることがあります。
背景に何らかの原因がある可能性があります。
一度きりであっても、受診をおすすめします
血痰の原因となる呼吸器の病気は多くあります。
これらは一例であり、頻度が高いものと、命に関わる可能性があるものです。
かぜでも、咳を繰り返すうちに気道の粘膜が傷つき、痰に血が混じることがあります。
これまでに血痰の症状がなかったこと、他の全身症状も併せて起きていることなどから判断します。
緊急性は比較的低いですが、もともと血痰の原因となる病気があった場合、かぜをきっかけに血痰が出ることもあるため注意が必要です。
COPDは血痰の代表的な原因のひとつです。感染を合併して増悪していないか確認が必要です。
また、COPDは肺がんのリスクでもあるため、レントゲンやCT検査を積極的にご提案します。
この2つはしばしば合併します。
いずれも普段から血痰の原因になり得るほか、肺炎や気管支炎を合併するとさらに血痰が誘発されやすくなります。
かぜでも血痰が出ることがありますが、肺炎でも血痰が出ることがあります。
血痰を伴う肺炎であっても、治療方針が大きく変わるわけではありません。
ただし、肺結核との鑑別が必要になるため、隔離の要否や抗菌薬の選択に調整が必要になる場合があります。
稀ではありますが、膠原病でも血痰をきたすことがあります。
特に、肺胞出血に至っている時には速やかな検査と治療が必要です。
血痰が出たときには、肺がんと同様に注意が必要です。
肺結核は空気感染を起こす病気であり、速やかな診断・治療、場合によっては入院・隔離が必要になります。
血痰が出たときには、肺がんの可能性について肺結核と同様に注意が必要です。
早期の診断・早期の治療が、その後の経過に直結します。
画像検査を行い、必要に応じて高次医療機関へ速やかにご紹介します。
肺炎・肺がん・肺結核などがないかを確認します。
貧血の有無や、炎症反応の値が上昇していないかを確認します。
培養検査で細菌がいないか、病理検査でがん細胞がないかなどを確認します。
CT検査:徒歩すぐのところに、当院と連携をしている画像診断専門のクリニックがあります。速やかに依頼をすることができます。一般にクリニックで設置されるCTよりも高精細で低被ばくな機種を使っているため、診断に有用です。
気管支鏡検査:総合病院で検査を行うことができます。
※結核が疑われる際には、結核の専門医療機関へご紹介します。
血痰の程度に関わらず、まずは血痰をきたしている原因の治療を行います。
肺炎であれば抗菌薬、COPDの増悪であればその治療などです。
血痰をきたしている部位のかさぶたが出来ることを促すよう止血剤の内服を行うことがあります。
また、抗凝固薬や抗血小板薬を内服している場合は、処方元の医療機関と相談のうえ、短期間の休薬を検討することもあります。自己判断での内服中断は行わないでください。
喀血に至っている場合は、高次医療機関での緊急処置が必要な可能性があるため、対応可能な医療機関へご紹介します。
血痰が出たときに、驚かれるのは患者さんにとってごく自然なことです。ぜひ一度御相談ください。
緊急性のある血痰かどうかをまずお伝えしたうえで、必要な検査を行い、治療方針を立てていきます。
特に、肺結核と肺がんについては見逃すことがないように診療する必要がありますので、積極的なCT検査などをおすすめすることがあります。
徒歩すぐの連携施設で速やかにCT検査を受けていただける体制を整えていますし、周辺には緊急対応が可能な病院も複数あります。
血痰を認めたら、お早めに一度ご相談ください。
呼吸器内科の受診をお勧めします。
血痰の原因として何が考えられるか、また血痰の性状や量から緊急性があるかどうかを判断する必要があるためです。
まずは呼吸器内科の受診をお勧めします。
血痰の原因は呼吸器内科以外の疾患であることもあります。
症状をお聞きしたうえで、血痰であればそのまま呼吸器内科での精査、血痰らしくないようであれば必要に応じて適切な診療科をご案内します。
血痰は痰に血が混じっている状態、喀血は鮮やかな血液そのものが出てくる状態です。
一般に喀血の方が新鮮な出血、つまり今まさに出ている状態であるため、緊急性が高いとされています。ただし、近年では血痰と喀血を厳密に分けすぎず、性状や量を総合的に評価する考え方もあります。
いいえ、必ずしも安心とは限りません。
原因がはっきりしない血痰も少なくなく、他の診療科での検査を追加したり、症状が続く場合には呼吸器の専門医療機関で気管支鏡検査を検討することもあります。
無理に血痰を出そうと強く咳き込んだり、力んで血圧を上げるような行動は避けてください。
安静にして、自然に止血するのを待つことが大切です。また、症状を我慢して受診を先延ばしにすることも避けるべきです。
執筆・監修
溝の口駅前内科・呼吸器内科 院長 高野賢治
(日本内科学会認定総合内科専門医・日本呼吸器学会認定呼吸器専門医・日本アレルギー学会認定アレルギー専門医)
参考文献
日本呼吸器学会『咳嗽・喀痰の診療ガイドライン第2版2025』
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