蕁麻疹(じんましん)
蕁麻疹(じんましん)
このような症状でお困りではないでしょうか?
蕁麻疹は突然出現して、速やかに消失するのが特徴ですが、突然皮膚の症状と強いかゆみが出ると、皆さんとても不安になられます。
蕁麻疹は多くの場合、特別な検査をしなくても自然に治まりますが、繰り返す場合は原因の精査が必要なこともあります
当院院長は日本アレルギー学会認定アレルギー専門医です。
じんま疹について、皮膚症状だけでなくアレルギー専門医としての観点から、内科的なことも踏まえて診療しています。
蕁麻疹は、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、強いかゆみを伴います。このような皮膚の症状を膨疹(ぼうしん)と呼びます。
蕁麻疹は出現する時期や、原因の有無によって分類されます。
蕁麻疹は出現する時期に応じて急性と慢性に分類されます。
急性:多くは数日〜2週間程度で自然に収まることが多いです。
慢性:6週間以上、再発を繰り返します。原因を詳しく調べて治療を行うことが重要です。
蕁麻疹を起こす原因がはっきりしているものは続発性、原因がわからないものは特発性と分類されます。
原因が分かる場合には原因物質の回避や蕁麻疹を引き起こす病気の治療が有効ですが、原因がわからない場合には治療をしながら経過と合わせて判断していくことになります。
典型的な症状としては
「突然、皮膚に赤い膨らみ(膨疹)が出て、かゆみもある」
「数時間〜1日程度できれいに消えるが、また別の場所に出る」
が挙げられます。
蕁麻疹に加えて、他の症状が出現した時には注意が必要です。
まぶたや唇が腫れた時には、ただの蕁麻疹のみならず血管性浮腫の場合があります。
特に、息苦しさを感じるような時には、速やかな医療機関の受診が望ましいです。
蕁麻疹の症状に加えて、息苦しさ、ぼーっとする症状、動悸、腹痛・下痢などが出現した時には、アレルギー疾患において重症なアナフィラキシーを呈している可能性があります。
速やかな救急受診が望ましいです。
実際に皮膚の症状を見させていただき、蕁麻疹かどうかを確認します。
発症前の状況を伺い、疑わしいアレルゲンがないかを確認します。
蕁麻疹の方の中には、皮膚をこすった部分に沿って膨疹が出ることがあります(皮膚描記症)。
蕁麻疹では、すべての患者さんに一律に血液検査が必要なわけではありませんが、症状や経過、疑われる原因に応じて、必要な検査を検討します
採血で、全身のアレルギー炎症の程度を確認します。好酸球や総IgEを確認します。
また、アレルギー検査を行い、疑わしいアレルゲンがあるかどうかを確認します。
アレルギー検査はとても有用な検査である一方で、偽陽性も多いため、検査結果のみでアレルゲン物質を断定することは難しいです。
問診の内容と照らし合わせながら、総合的に判断することが重要です。
また、甲状腺機能に異常があると蕁麻疹が出現することがあります。
蕁麻疹以外にも全身の症状が目立つ場合などには、甲状腺機能の検査もあわせて行います。
蕁麻疹のある方の中には、体のベースとしてアレルギー反応が強く存在している方もいらっしゃいます。
長引く咳・息切れなどがある場合は、気管支喘息の合併が疑われます。
その際には、ご希望に応じて喘息に関する検査も追加で行います。
蕁麻疹を引き起こす原因物質が診察・検査でわかった場合には、原因物質を除去することで改善することがあります。
ただし、多くの蕁麻疹は原因がはっきりしないため、次に説明する薬物療法が治療の中心となります。
抗ヒスタミン薬を中心に、投与します。
症状の程度に応じて、内服薬の増量や種類の調整を行いながら経過を見ていきます。
全身の蕁麻疹の症状だけでなく、合併する他のアレルギー症状の改善も期待できます。
難治性の蕁麻疹に対しては、生物学的製剤の適応が認められているものがあります。
内服の抗アレルギー薬で治療がうまくいかない場合に使用すると、改善が得られる患者さんもいらっしゃいます。
一方で、高額かつ専門性の高い薬剤であるため、皮膚科専門医のもとで使用するのが望ましいと当院では考えており、その場合は専門医療機関をご紹介いたします。
症状を悪化させる要因(体を温めすぎる、疲労、ストレス、飲酒など)を避けることも、症状の安定に役立ちます。
※ステロイドの塗り薬は、蕁麻疹に対して一般的には推奨されていません。
蕁麻疹の初期対応や、その他の全身のアレルギー症状でお困りの場合には、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医が在籍するアレルギー科を受診することで、原因や全身のアレルギーの病態を評価することができます。ぜひ当院にご相談ください。
一方で、難治性の慢性蕁麻疹や、蕁麻疹以外の皮膚の病気が疑われる場合には、皮膚科での専門的な診療を受けることが望ましいと考えています。
蕁麻疹の診療では、症状を和らげることと同じくらい、原因の精査が大切だと考えています。
アレルギー検査を行うだけで終わりにしてしまうと、アレルゲンの同定には至らないことが多いのが実情です。
蕁麻疹が出る状況などを詳しくお伺いしながら、原因物質を推定し、薬剤の調整を行っていきます。
また、蕁麻疹をお持ちの方は、他のアレルギー疾患を合併していることも少なくありません。
そうした他のアレルギー疾患の初期対応も、当院で行えたらと考えています。
気になる症状があれば、まずはお気軽にご相談ください
アレルギー科でも皮膚科でも良いと思います。
蕁麻疹の最初の治療はアレルギー科でも対応出来ることが多いのではないかと考えます。しかし、原因を詳しく調べる時・全身のアレルギーの病状を考える時にはアレルギー科、診断が蕁麻疹で合っているか・難治性のときには皮膚科の受診が望ましいとおもいます。お近くになければ内科でも良いと思います。
蕁麻疹は数時間で良くなることが多いですが、原因を調べた方が良いです。
出てきた蕁麻疹は自然に良くなることが多いです。ですが、出てきた原因を調べないと再度出現したり、場合によってはアナフィラキシーであると命に関わる可能性があるので、蕁麻疹が出ることが気になるのであれば放って置かないほうが良いでしょう。
アレルギー検査だけでは偽陽性も多く、原因を断定することが難しいです。
アレルギー検査は一気に数十種類のアレルゲンを検査することが出来るとても簡便な検査です。一方で、体の中ではアレルギーを発症していないが採血では陽性になってしまうときがあります。その際に、アレルゲンであると断定してしまうと、日常生活への影響がおおきくなります。蕁麻疹を発症する前の状況などを詳しく相談しましょう。
執筆・監修
溝の口駅前内科・呼吸器内科 院長 高野賢治
(日本内科学会認定総合内科専門医・日本呼吸器学会認定呼吸器専門医・日本アレルギー学会認定アレルギー専門医)
参考文献
日本皮膚科学会 蕁麻疹診療ガイドライン2026(第4版)
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