女性の咳・息苦しさ
女性の咳・息苦しさ
溝の口・高津区で咳・息苦しさでお困りの女性の方へ
このような症状でお困りではないでしょうか?
長引く咳・治らない咳の診療をしていると、男女によってその原因に違いがあることに気づきます。
特に女性の場合、ライフステージに応じてさらに考える病気や注意点が変わってきます。
ホルモンバランスの変化が咳や気道の状態に影響を与えることがあるためと考えられます。
同じ「咳が続く」という症状でも、思春期・妊娠期・授乳期・更年期など、時期によって背景にある要因が異なる場合があります。
女性ホルモンの変動が気道の感受性や咳反射に関与するという報告もあり、月経周期に伴って咳や息苦しさが強まる方、妊娠を機に咳が出やすくなる方も少なくありません。
溝の口駅前内科・呼吸器内科では、若い女性から更年期・年配の女性まで、幅広い年代の方が咳のお悩みで受診されています。
「妊娠中だから薬が使えないのでは」「授乳中だから受診をためらっている」というお声もよく伺いますが、時期に応じた治療の選択肢はあります。
このページでは、女性のライフステージごとに、咳の原因として考えられる病気や、受診・治療にあたって気をつけたいポイントを解説していきます。
生理周期に合わせて咳や息苦しさが出現する場合、背景にはいくつかの原因が考えられます。
中には見逃されやすい病気も含まれているため、症状が繰り返す場合は呼吸器専門医への相談をおすすめします。
月経前、エストロゲン・プロゲステロンが低下するタイミングでは、気道の炎症や過敏性が高まりやすいとされています。
これにより、もともとある喘息の症状が悪化することがあります。
子宮内膜に似た組織が、子宮以外の場所にできることがあります。
まれに肺や胸膜にでき、月経のタイミングに一致して咳・胸痛・血痰などの呼吸器症状が現れることがあります。
LAMは、肺に異常な組織が増える病気で、女性ホルモンの影響を受けて進行すると考えられています。
月経周期に合わせて気胸(肺から空気が漏れ、しぼんでしまう状態)を起こすこともあり、生理の前後に胸の痛みや息切れが出現する場合は注意が必要です。
過多月経などによる貧血が原因で、息苦しさを感じることもあります。
妊娠中はご自身の体調が心配であることはもちろん、お腹の中の赤ちゃんへの影響がないか、また薬によって影響が出ないか、といったことを心配される患者さんがとても多くいらっしゃいます。
妊娠中は感染に気をつけていても、風邪を引いてしまうことはどうしてもあるものです。
かぜ自体は、対症療法をしながら経過観察をしていくことが原則です。
ただし、妊娠中は投与に注意が必要な薬もあるのも事実です。
当院では、症状を丁寧にお伺いしながら投薬が必要かどうかをご相談し、つらい症状に対しては安全性を優先したうえで治療をご提案しています。
妊婦の方が肺炎になることもあります。
抗菌薬の投与が必要になる場合や、外来での治療が可能な場合もあります。しかし、酸素が足りない状態になるとお腹の中の赤ちゃんにも影響が出る可能性があり、その点が最も懸念されます。
そのため、入院を検討するハードルは通常よりも下げた方がよい場合があります。
一方で、ご家庭の事情で入院が難しい場合もあるかと思います。ですので、妊娠中のかぜ症状・咳・息切れは、早めにご受診いただければと思います。
喘息は、妊娠を契機に悪化・再発する患者さんがいらっしゃいます。
喘息治療で最も重要な吸入薬は、妊娠中も安全に使用できることが多いです。
内服薬についても、注意を要するものはありますが、妊娠中に使用可能な薬もあります。
妊娠中の喘息でもっとも重要なのは、治療薬による悪影響よりも、喘息の病状が悪化することでお腹の中の赤ちゃんが低酸素状態になるなどの影響が懸念される、という点です。
妊娠中の喘息について過度に怖がる必要はありません。むしろ、しっかりと治療を行うことが重要です。
妊娠中は、胎盤を通してお母さんが使用した薬がお腹の中の赤ちゃんに移行しないかが懸念されます。
授乳中は、母乳を通じて赤ちゃんに薬の成分が移行しないかが懸念されます。
授乳中の咳の原因も、妊娠中と同様にかぜ・肺炎・喘息が中心となります。
いずれの場合も、安全性が高いとされている薬剤を優先し、できるだけ必要最小限の処方で治療を行うことが重要です。
授乳中だからといって、治療をためらったり、我慢を続けたりする必要はありません。
症状やご不安な点をお伺いしながら、お母さんと赤ちゃん双方にとって無理のない治療方針をご提案します。
更年期になるとホルモンの産生が落ちます。
エストロゲンというホルモンの低下が自律神経や気道の感受性に影響し、咳が出やすくなったり、のぼせ・ほてりとともに息苦しさを感じたりすることが考えられます。
検査と治療の経過から呼吸器疾患が疑わしくない場合に考えます。
閉経前後にはホルモンが変動することにより今までなかった喘息が新規発症したり、コントロールできていた喘息が悪化したりすることがあります。
今までに喘息と言われたことがなかった方も、御相談ください。
肺に非結核性抗酸菌という菌が住み着いてしまう病気です。
特に代表的な菌がMACとされているので、肺MAC症とも言われています。
非喫煙・中年以降の女性に多いともされており、タバコを吸っていなかったり今まで肺の病気をしたことがなかった方にも注意が必要です。
更年期の症状(ホットフラッシュ、動悸、息苦しさ)は、呼吸器疾患と紛らわしいことがあります。
検査や治療経過から呼吸器の病気が疑わしくない場合には、必要に応じて婦人科・女性外来と連携しながら診療を進めます。
また逆に、更年期障害と言われている方や、ホルモン補充療法(HRT)を受けている方の咳・息切れについても、自己判断で治療を中断せず、呼吸器の病気が合併していないか、ぜひ当院にご相談いただければと思います。
女性の咳は、ライフステージごとに考えるべき病気が変わってくると同時に、患者さんお一人おひとりの不安な気持ちや悩みに寄り添うことが、何より大切だと考えています。
当院のある溝の口・高津区は、若い女性の方から更年期の方まで、幅広い年代の方が暮らされているエリアです。産婦人科・女性内科とも連携をとりながら、診療にあたっています。
「妊娠中・授乳中だから薬が使えないし、受診してもしかたない」「更年期のせいだから治療のしようがない」——そう思わず、出来る検査や治療を安全性に配慮しながら提案できたらと思います。
どうぞお気軽にご相談ください。
月経前は女性ホルモンが低下し、気道の炎症や過敏性が高まりやすくなるとされています。
もともと喘息をお持ちの方は、この時期に症状が悪化しやすい傾向がありますので、心当たりがあれば御相談ください。
薬の種類によって注意が必要なものがあります。
安全性を優先しながら使用できる薬もあります。症状やお薬の内容をお伺いしたうえで、赤ちゃんへの影響を考慮した治療をご提案します。症状を我慢せず、自己判断せずご相談ください。
授乳中も、母乳への影響が少ないとされる薬剤を優先します。
安全性が高いとされているもので対応をしますが、必要最小限の処方で治療を行うことが重要です。授乳中だからと治療を我慢する必要はありません。
妊娠を機に喘息が悪化・再発する方がいらっしゃいます。
吸入薬は妊娠中も安全に使用できることが多く、治療薬の影響よりも喘息の悪化による赤ちゃんへの低酸素の影響の方が懸念されるため、しっかり治療することが重要です。
更年期の症状(ホットフラッシュ、動悸、息苦しさなど)は呼吸器疾患と紛らわしいことがあります。
まずは呼吸器の病気が隠れていないか確認し、必要に応じて婦人科・女性外来と連携しながら診療します。もちろん、逆であっても対応が可能です。
執筆・監修
溝の口駅前内科・呼吸器内科 院長 高野賢治
(日本内科学会認定総合内科専門医・日本呼吸器学会認定呼吸器専門医・日本アレルギー学会認定アレルギー専門医)
参考文献
国立成育医療研究センター「妊娠と薬情報センター」「授乳と薬について知りたい方へ」
日本結核・非結核性抗酸菌症学会/日本呼吸器学会「成人肺非結核性抗酸菌症化学療法に関する見解」
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