肺機能検査の異常(要精査)
肺機能検査の異常(要精査)
溝の口・高津区エリアの方で、このようなことでお困りではないでしょうか?
肺機能検査は楽ではない検査ですが、肺の機能を確認するためには非常に重要な検査です。
肺は病気が悪化して壊れてしまった場合、元に戻すことが難しい臓器です。ですので、肺機能検査の異常を指摘された時には、精密検査を行うことが重要です。
当院では、外来で即日で、肺機能検査の再検査・胸部レントゲン・呼気NO検査を行えます。
必要であれば、CT検査の手配をその場で行うことも可能です。
健診で行われる肺機能検査では、大きく分けて2つの数値を見ています。
これらの数値が異常かどうかに加えて、どれくらいの期間でどの程度変化したかが病状の評価のためにとても重要です。
いわゆる「吸う力」を確認する項目です。
予測肺活量に対する割合(%VC)が80%未満の場合、低下していると判断されます。
肺が硬くなる病気や、吸う力そのものが低下している場合に数値が下がります。
%VCが80%未満の状態を「拘束性換気障害」と呼びます。
いわゆる「吐く力」を確認する項目です。
思いきり息を吸ってから一気に吐き出したときに、最初の1秒間で吐き出せる量の割合と、その量そのものを見ています。
FEV1%が70%未満の状態を「閉塞性換気障害」と呼びます。
拘束性換気障害か閉塞性換気障害か、あるいはその両方(混合性換気障害)かを確認することは、肺にどのような病気が隠れているか・また重症度を評価するうえでも重要な手がかりになります。
いずれの場合も、肺機能検査の数値だけで診断が確定するわけではありません。
問診、胸部レントゲンやCT、血液検査などを組み合わせて総合的に評価することが大切です。
%VCが低下している場合、「肺が硬くなる」あるいは「肺自体が広がりにくくなる」ことで「十分に吸うことができない」状態が考えられます。
肺の組織(間質)が炎症や線維化を起こし、肺が硬く縮んでしまう病気です。
進行すると呼吸機能の低下が徐々に進むため、早期からの経過観察が重要です。
肺の外側を覆う胸膜に水がたまったり、厚くなったりすることで、肺がうまく広がらなくなります。
呼吸に関わる筋肉や神経の働きが低下することで、吸う力そのものが弱くなっている場合があります。
肺自体に病気がなくても、胸郭の動きが制限されることで%VCが低下することがあります。
FEV1%が低下している場合、「空気の通り道である気道が狭くなる」ことで「勢いよく吐き出すことができない」状態が考えられます。
気道に慢性的な炎症が起こり、発作的に気道が狭くなる病気です。
咳や喘鳴、息苦しさを繰り返すことが特徴です。
主に喫煙が原因となり、気道や肺胞が徐々に破壊されていく病気です。
息切れが少しずつ進行するため、自覚しにくいことが特徴です。
気管支が慢性的に広がってしまい、痰や感染を繰り返しやすくなる病気です。
%VCとFEV1%の両方が低下している場合は、拘束性・閉塞性の両方の要素が組み合わさっている可能性があります。
COPDに間質性肺炎を合併している場合など、複数の病気が併存しているケースも少なくありません。また、拘束性・閉塞性換気障害の病気も進行するにつれて混合性換気障害をきたすことがあります。
肺機能検査の結果は、検査を受ける方の頑張り具合や、当日の体調によっても左右されます。
そのため異常値が出た場合には、まず再検査を行い、本当に数値が低下しているのか、また前回検査と比べて悪化していないかを確認します。
吐いた息に含まれる一酸化窒素の濃度を測定することで、気道のアレルギー性炎症の程度を確認する検査です。
気管支喘息では気道にアレルギー性の炎症が起こるため、FeNOが高くなる傾向があります。
喘息とCOPDの鑑別や、喘息の治療効果の判定にも有用な検査です。
肺炎、COPD、間質性肺炎、肺癌など、肺に異常がないかを確認します。
肺機能検査で異常が見つかった場合、その原因となりうる病気が肺そのものにあるかどうかを調べる、基本的かつ重要な検査です。
当院から徒歩数分の画像診断専門クリニックと連携し、高精細なCT検査を受けていただけます。
レントゲンでは分かりにくい小さな変化の検出や、レントゲンで指摘された異常をより詳しく評価するために行います。
間質性肺炎の初期変化やCOPDの気腫性変化など、肺機能検査の異常の原因を特定するうえで重要な情報が得られます。
検査の結果、病気の診断がついた場合には、それぞれの病気に応じた治療を行っていきます。
気管支喘息であれば吸入薬による気道炎症のコントロール、COPDであれば禁煙指導と気管支拡張薬、間質性肺炎であれば病型に応じた薬物療法など、治療内容は病気によって大きく異なります。
詳しい治療方針については、各疾患のページもあわせてご覧ください。
また、病気そのものの治療に加えて、次のような取り組みが呼吸機能の維持・改善につながります。
・禁煙
喫煙はCOPDをはじめとする多くの呼吸器疾患の最大の危険因子です。禁煙は治療の土台となります。
・呼吸器リハビリテーション
呼吸法の指導や運動療法を通じて、息切れを感じにくい体づくりを行います。COPDなどで息切れが強い方に特に有用です。
・栄養管理
呼吸には多くのエネルギーを使うため、低栄養は呼吸機能の低下につながります。食事内容の見直しも治療の一環です。
・感染予防
インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種、手洗い・うがいなどにより、呼吸器感染をきっかけとした急性増悪を防ぎます。
・併存疾患の管理
生活習慣病(高血圧、糖尿病など)や心疾患は呼吸器の病気と互いに影響し合うため、全身を見ながら治療を進めることが大切です。
肺機能検査の異常は、検査当日の体調や手技の問題による場合もあれば、実は大きな病気を発見するきっかけになっていることもあります。
だからこそ、まず検査そのものが上手にできているかを丁寧に確認し、そのうえで結果の意味を患者さんにわかりやすくご説明することを心がけています。
また、精査の結果、より専門的な治療や入院が必要と判断した場合には、連携している専門病院へ迅速にご紹介できる体制を整えています。
おひとりで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
病気の治療だけでなく、体力を維持しながら病気と付き合っていけるよう、総合的にサポートしてまいります。
当院では、呼吸器の病気そのものの治療だけでなく、生活習慣病を含めた内科全般の診療も行っています。
呼吸器内科の受診をおすすめします。
肺機能検査の結果は、検査を受ける方の当日の体調や検査手技によって影響を受けることがあり、そのデータの解釈には専門的な知識が必要です。また、精密検査として胸部CT検査を行う場合、画像の解釈についても呼吸器内科が専門としている領域です。要精密検査の結果が出た際には、呼吸器内科でのご相談をおすすめします。
症状がなくても受診をおすすめします。
間質性肺炎やCOPDなどは、初期の段階では自覚症状や画像検査で異常が現れないことがあります。健診の肺機能検査の異常が、こうした病気に気づく最初のきっかけになることも少なくありません。早期発見・早期治療が重要な病気だからこそ、症状がない場合でも一度ご相談ください。
必ずしも病気があるとは限りませんが、早期診断のきっかけになることがあります。
肺機能検査は、検査を受ける方がどれだけ上手に検査を行えたかによっても数値が変わる検査です。異常値が出たからといって、必ず病気があるわけではありませんので、過度に心配しすぎる必要はありません。まずはお気軽に精密検査についてご相談ください。
院内で行う検査については、当日中に結果をご説明できます。
当院では呼吸機能検査、FeNO検査、胸部X線検査を院内で行っており、当日中に結果をお伝えします。さらに詳しい評価が必要な場合には、徒歩数分の画像診断専門クリニックと連携し、高精細なCT検査をご案内することも可能です(CT検査の結果については後日のご説明となります)。
執筆・監修
溝の口駅前内科・呼吸器内科 院長 高野賢治
(日本内科学会認定総合内科専門医・日本呼吸器学会認定呼吸器専門医・日本アレルギー学会認定アレルギー専門医)
参考文献
日本呼吸器学会 『呼吸機能検査ハンドブック』
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